2011/05/27

Selenium D405 TRIO

D405 TRIOセレニウム社の大型コンプレッションドライバーです。
ツィーターのST400 TRIOと同時期の製品。
従来機種であるD405をリデザインし、許容入力を若干改善したもの。








昔ながらの4インチ径ダイアフラム、2インチ径スロートという構成。
しかしかなりの変わり者。





まずダイアフラムがフェノリック製。
推奨最低クロスは500Hz(-12dB/oct)。

以前からあるD405もフェノリック製。
位置づけとしてはハイパワー用ではあるもののフェノリックダイアフラムには世界中にファンがおられます。
その美しい音。

なお、セレニウム社はチタンダイアフラムのドライバーも製造しています。
おそらくフェノリックマニアの技術者がおられるのではないかと。




そしてご覧のとおりこれは放射型フェーズプラグ。
このフェーズプラグはアルミニウム鋳造製。
仕上げはダイヤモンド工具による切削加工。
さらにスナウトはあるものの短い。
フェライト磁石は直径200mm、厚さ24mm。



2011/05/25

BMS 4580ND (2)

BMS社のホームページ4580NDの新しい画像が掲載されていました。
かなり長い間、BMS社のホームページの更新がなく心配していました。






裏側はピカピカ。
手持ちのJBL2431Hと聴き比べてみたい。




4580ND

Throat diameter: 1.4" (36 mm)
Nominal impendance: 8 or 16 Ohm
Power capacity (AES): 120 W
Peak Power: 500 W
Sensitivity  CD Horn 90° x 75°, 1 W / 1 m: 113 dB
Frequency Range: 500 - 19000 Hz
Recommended Crossover: 700 Hz
Voice Coil Diameter: 3" (77 mm)
Magnet Material: Neodymium
Voice Coil Material: Copper Clad Aluminum
Voice Coil Former: Kapton TM
Diaphragm Material: Polyester


 

2011/05/18

JBL Selenium

久々にセレニウムのホームページをのぞいてみると…





う~ん…
文化圏ごとにスピーカーユニットメーカーがあるのがいいんだけどなぁ。

調べてみると今回の買収は2010年4月29日に発表されていた。
2010年の8月末ごろにセレニウム製品の記事を書いたけど当時同社ホームページにはその旨の告知はなく分からなかった。

セレニウム製品は昔のJBLドグマに比較的忠実に作られている。
それに中国ではなく南米に向かったのは良い選択かもしれない。
上記ハーマンのニュースレターによると、1958年に設立されたセレニウム社は、年商6000万ドル、従業員約350人、約2万3千平方メートルの敷地に工場等を有しているそうです。

同じハーマングループにはサウンドクラフト社がありますが設立は1973年。
セレニウムに比べれば音響業界では新参者です。
虎の威を借るとか、そういう話ではないと思うけど。











2009年2月ごろ2407Hと2408Hといっしょに購入したセレニウムのホーン。
パンフレットに普通なら"定指向性ホーン"と記載するところを"バイラジアルホーン"と記載していたのが妙にひっかかっていた。
セレニウムは以前からJBLと交流があったのだろうか?




 

2011/05/16

P.Audio SD21-2000N

昨年(2010年)末に発表になったP.Audio社の新しいSDシリーズ。
そのフラッグシップが21インチウーファーのSD21-2000N
オリジナリティのあるデザインが素晴らしいです。





許容入力(AES)が2kw、能率98dB。
東洋最強、もしかすると現時点において世界最強のサブウーファーユニットだと思います。
6インチ径ボイスコイルはボイスコイルボビンの外周と内周に巻かれているサンドイッチタイプ。
ダブルスパイダー、ネオジム磁気回路、BL値は43.5Tm、コーフンします。

2000年頃から業務用コーン型ユニットはネオジム磁気回路の導入と共に大幅にハイパワー化され、それまでのユニットから格段の性能向上を果たしました。
2010年末に出現したこのSD21-2000Nはそうしたユニットを象徴するものかもしれません。
これからの10年、どんな進歩があるのだろう。





SD21-2000N

6”Ultra Large Format Voice Coil
8000 Watts Peak Power Handling
Active Balanced Cooling
Neodymium Magnetics
Square Wire Inside/Outside Coil Design
Double Spider Suspension
Integrated Demodulation Rings
Die Cast Aluminum Chassis

Nominal diameter 533 mm/21 in
Power rating 2000 W(AES)
Nominal impedance 8
Sensitivity 98 dB
Frequency range 30-200 Hz
Chassis type Cast aluminum
Magnet type Neodymium
Magnet weight 1.24 kg/43.7 oz
Voice coil diameter 152.0 mm/6.0 in
Coil material SV-SQ
Former material Glass fiber
Cone material Paper
Surround material Cloth
Suspension Double
X-max 10.0 mm/0.39 in
Gap depth 15.0 mm/0.59 in
Voice coil winding width 35.0 mm/1.38 in
Net Weight 20.6 kg/45.4 lb
Packing Dimension WxDxH (mm) 600mm x 600mm x 330mm
Shipping Weight 25.4 kg/56.0 lb

Small Signal Parameters
Re 6.3
Fs 29 Hz
Mms 364.19 g/12.85 oz
Msd 323.96 g/11.43 oz
Qms 9.02
Qes 0.22
Qts 0.22
Vas 329.05 lt/11.62 ft
BL 43.5 Tm
Cms 8.2e-05 m/N
Rms 7.36 Ns/m
Le(at 1kHz) 0.14 mH

2011/05/11

Subscription Concert No.716 at Suntory Hall

東京都交響楽団の第716回定期演奏会に行ってきました。




指揮はエリアフ・インバルさん。
曲目はシューベルト 交響曲第5番とR.シュトラウス 交響詩「英雄の生涯」。

シューベルトの交響曲第5番は素晴らしい演奏でした。
弦楽器の豊かで厚みのある響きが印象的。
打楽器群がありませんが、躍動感が感じられます。
音楽の感じ方は物理的なことではないなぁ。

英雄の生涯はステージがオーケストラで埋まりました。
交響曲第5番のほぼ倍の構成。
5番のホルンが2名だったのに9名(ガイドブックには8名と記載)もいらっしゃる。
圧巻はやはりBattlefield。
スターウォーズですかという迫力。

ところでworks of peaceって、どういう意味なんだろう。
日本語訳は"?"だし。
wikiの日本語版と英語版を読んでもよく分からない。
一昔前の翻訳は忠実ではないのが多くて困るよね。




ECM8000を付属のマイクホルダに取付けて三脚に固定しようとしたら…
あれっ、ネジ穴が大きくて固定できないです。
これは雲台とかについているようなネジアダプタがないとダメだな。
しかしカメラ用のが使えるのだろうか?
うむむ。

VelbonのQRA-635という古いクイックシューを出してきて、なんとかならんかと考えてみる。
マイクホルダの上下角(あおり角)の軸をとめているネジをはずして、このネジとネジ穴を利用してクイックシューにマイクホルダーの上半分を取り付けてみた。
うむむ、カッコいい。

カッコいいなぁ、と呆けた顔でながめていると、クイックシューの裏側にネジアダプタ(画像左のネジ)がくっついているのを発見。
このアダプタ、マイクホルダのネジ穴(正確にはマイクホルダ付属のネジアダプタの穴)に入りました。
でも、アダプタの縁の部分が若干とび出しちゃうんだよね。

マイクなんて買ったことがないから、知らなかったんだ。
マイクスタンドのネジ径は3/8インチ(AKG規格)か5/8インチ(SHURE規格)らしい。
なお、ECM8000の付属マイクホルダは5/8インチで、画像右のネジアダプタも付属していて3/8インチにも対応している。
クラシックプロのマイクスタンドなら高くないから今度買ってみるか。







マイクといえばスカイセンサー5500Aの付属マイクが最初で、一番お世話になったのはこの騒音計の付属マイク。
"output"のRCA端子からマイクのみの出力ができます。
デジチャン(5素子PEQ付)のSH-D1000とこの騒音計の付属マイクとWaveSpectraによる測定はオーディオの付き合い方を根本から変えてくれました。
今度はAuto EQ。
新しい世界がはじまる。






白ホーンシステム(改造ALTEC)でDEQ2496のAuto EQを行ってみようとしましたが手間取りました。
UtilityのChannel ModeでStereo LinkとDual Monoの切換をするのが分からなかった。
Dual Monoを選択しAuto EQを左右チャンネル独立で実行できました。

空間の広がりや余韻がきれいに出て上品な音になりました。
う~む、下品とな………DEQ2496、なかなか正直な奴!

何となく散漫というかもの足りない感じなのでDCX2496の遮断特性をLR(Linkwitz-Riley)の-48dB/octからLRの-24dB/octに切り換えた。
うむっ!、です。

再度Auto EQをするとどうなるのか。
気に入ったのでしばらくこのままでいいか。

Auto EQという他人の設定?がポンとシステムに加わると、こんな風に調整の見直しを誘発します。
こういうのが貴重だよね。


2011/05/06

Precision Devices PDN.2450

Precision Devices社から24インチウーファー、PDN.2450が発表されました。
フェライト磁気回路のPD.2450のネオジム磁気回路版。
36kgのPD.2450から25.8kgと約10kgの軽量化を果たしました。
6インチ径ボイスコイル、許容入力1000W(AES)。
ホーンロード、バスレフ、何れも可。




この箱は160cm×160cm×90cm。
4分割箱の仕切り部分には大きな孔があいており相互にボルト留めすることで大きな1つの箱になる。
4つのユニットでピーク16kwというシステム。
8kw級のアンプが2台必要。
18インチをいろいろ使ったけどあきちゃったというヒトにのみお勧めする世界。
Funktion one社のイメージカラーである薄紫色があうかもね。







PDN.2450

SPECIFICATIONS
Nominal Diameter 61 cm (24”)
Voice Coil Diameter 152 mm (6.0”)
Nominal impedance 4,8 or 16 Ohms
Power Rating 1000 Watts (AES)
Sensitivity (1W/1M) 99 dB
Frequency Range 30 Hz - 1 kHz
Recommended Enclosure Volume 130-400 Litres
Displacement Limit (peak-peak) 36 mm (1.42”)
Resonance 32 Hz
Voice Coil Copper
Voice Coil Winding Depth 30 mm (1.18”)
Magnet Gap Depth 15 mm (0.59”)
Magnet Material Neodymium
Flux Density 1.1 T
Dust Dome Material Paper
Suspension Material Dual Fabric
Cone / Surround Material Paper/Fabric

THIELE SMALL PARAMETERS
Fs 32 Hz
Re 5.58 Ohms
Qts 0.36
Qms 7.8
Qes 0.38
Vas 459.7 Litres
Mms 400.8 g
Sd 2290 cm2
Cms 0.0617 μM/N
BL 34.17 T/m
Xmax 10.5 mm
Vd 2.36 Litres
Reference Efficiency 3.82 %

MOUNTING AND SHIPPING INFORMATION
Fixing Holes x 6 Fixing Holes M8
Nett Weight 25.8 Kg (56.87 lb.)
Shipping Weight 27.8 Kg (61.28 lb.)









サウンドハウスでDEQ2496が25800円になっていた。
安いなぁ。新型でも出るんだろうか。
ECM8000(4800円)とクラシックプロの7mのマイクケーブル(800円)といっしょに購入。

いまどきDEQ2496なのだから遅れている。
改めて取扱説明書を読んでみると、例えばPEQでさえQ値ではなくバンド幅で設定するようになっており、DCX2496とは使い方が異なるような気がする。
白ホーンシステム(改造ALTECシステム)のREV2496+DCX2496にこのDEQ2496を加え、さらに、旧2色ホーンシステム(V字型バッフルシステム)に配属された先日購入のSRC2496も加え、オールベリデジタルシステムで遊んでみよう。

DEQ2496では、RTA、フィードバック デストロイヤ(フィードバック サプレッション)、ステレオイメージの広がり調整が学べる。
DCX2496ですべての調整を行ってきたけど新たに調整手段が増え、そして考え方も変わってゆくだろう。






ベリオタ、いやな言葉だ。
しかしDCX2496なんてブラインドタッチだ。
いじっているうちに裏技のボタン操作まで発見。
安い機材でも楽しめるフランクな感覚。

フランクな感覚といっても、そんなに単純な話ではない。
ベリンガーの2496シリーズの音には個性のようなものが感じられない。
この話はマルチアンプと関係する。

マルチアンプといっても2ウェイや3ウェイでは出てくる音にどうしても限界がある。
1つのスピーカーユニットが受持つ帯域が広すぎるのだ。
不得意な領域では苦しい音を出す。
これがそのスピーカーユニットの個性になって聴き取られることになる。

2ウェイや3ウェイの世界はオーディオ機材の個性が出やすいから楽しい。
オーディオ機材の選択にも力が入る。
これがオーディオ雑誌の世界。

ところが5ウェイ以上のマルチアンプになるとスピーカーユニットのそうした個性は薄れてくる。
おそらくアンプもそうだ。
そして個性よりもスピーカーシステムの規模やマルチアンプの調整が主導権を握る。

そして、こうした大規模なマルチアンプでコンサートホールの音の雰囲気をという途方もないことを考えるようになると機材の個性などというみみっちい話は足手まといになる。
オーディオ機材ではなくオーディオそのものの追求。
その世界では個性のない機材のみが軍需品だ。

オーディオ機材を楽しむのか、それともオーディオを追求するのか。
後者なら手段を選ばなくなる傾向があると思う。
(こんなことサラッと書くなんて完全にいかれてる…)




それからDCX2496のFirmwareの"Update Version 1.17"がダウンロードできるようになっていた。
もちろんやってみた。
1.16と1.17を聴き比べてみたが違いは分からない。




正直に言えばDEQ2496ではなくECM8000に興味があった。
だって測定に使用しているマイクは安物の騒音計(40ドル)の内蔵マイクだったから。
測定用らしい細身のシルエットがカッコいい。





こんな無駄使いしてないでPDN.2450を1組購入し24インチダブルウーファーにすべきじゃなイカ?
(シングルウーファー派であることはバレている、と思ふ。)








DEQ2496とECM8000がとどいた。
ECM8000はなかなか高級感があります。
安っぽいケースとマイクホルダが付属していて親切。

DEQ2496はとりあえずI/Oの設定だけして音を出してみた。
ノイズシェーパーとデザーは音が悪くなるというような話があったので両方ともOFF。
PEAK/RMSのメーター表示(液晶バーがウネウネ動く)がきれいでした。

DEQ2496、SRC2496、REV2496の3台を収める小さなケースを自作しようかな。
メモリができるから各システムにつないで遊べるかもしれない。